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ベースのリズム、走ってる?もたってる?
弾いて点数で確かめる。無料のブラウザ採点ツール Tightline の使い方
- 自分のリズムのずれを、ms(1000分の1秒)単位で確かめる方法
- Tightline の使い方(つなぎ方・レイテンシー・採点の見方)
- 結果から、次に何を練習すればいいかの見つけ方
バンドで「ちょっと走ってるね」と言われたことはありませんか。自分では合っているつもりでも、録音を聴き返すと、どこかずれている。でも、どの音が、どれくらいずれているのかまでは分からない。
そこで、弾いたベースを採点してくれるツールを作りました。Tightline(タイトライン)です。TAB に合わせて弾くと、タイミング・音程・音の切り方・粒(音量のそろい方)を点数にして、1音ずつ「12ms 遅い」のように教えてくれます。
ブラウザで開くだけで使えて、無料・登録なしです。この記事では、使い方と、結果を練習につなげるコツを紹介します。
01
録音を聴くだけでは、ずれの大きさが分からない
リズムを確かめる方法としてよく言われるのは「クリックに合わせて録音して、聴き返す」です。これはとても大事です。ただ、耳で分かるのは「なんとなく前のめり」くらいまでで、どの拍の、どの音が、何 ms ずれているかまでは分かりません。
ずれがどれくらい小さいかを、数字で見てみます。
| テンポ | 16分音符1つの長さ |
|---|---|
| BPM 90 | 約 167ms |
| BPM 120 | 125ms |
| BPM 150 | 100ms |
Tightline では、弾くべき時刻から ±20ms 以内なら「ジャスト」(PERFECT)です。BPM 120 の16分音符の6分の1より小さい幅です。このくらいのずれを毎回耳で聴き分けるのは、正直かなり難しいです。
DAW で波形を見る方法もあります
DAW でクリックに合わせて録音し、波形を拡大してグリッドと見比べれば、ずれは目で確かめられます。ただ、1音ずつ見ていくのは手間がかかります。Tightline は、この「録音して、1音ずつ見比べる」を自動でやってくれる道具だと思ってください。
02
Tightline でできること
TAB に合わせて弾いた録音を、4つの項目で採点して、100点満点の点数にします。
| 項目 | 見ていること | 点数の重み |
|---|---|---|
| 音程 | 譜面どおりの音が鳴っているか。違う音・弾けていない音を見つけます | 40% |
| タイミング | 弾くべき時刻と、実際に弾いた時刻のずれ | 35% |
| 音の切り方 | 休符のところで、音をちゃんと止めているか | 15% |
| 粒 | 音の大きさがそろっているか | 10% |
譜面に無い音が鳴っていたら、1つにつき1.5点(最大10点)引きます。1音ずつの判定は、リズムゲームのように4段階です。
| 判定 | ずれの大きさ |
|---|---|
| PERFECT | ±20ms 以内(音程も合っている) |
| GREAT | ±40ms 以内 |
| GOOD | ±80ms 以内 |
| MISS | 80ms を超えた・違う音・弾けていない |
点数にはランクが付きます。SS は98点以上、S は93点以上、A は85点以上、70点以上の B でクリアです。
弾ける曲
- 定番フレーズ 28本:ロック・ポップス・ファンク・スラップ・ジャズのウォーキング・レゲエ・メタルなど14ジャンル。難しさは入門・初級・中級・上級・達人の5段階です
- 最難関:私のバンド été の曲「言ゥ虎pia」のイントロ(5弦のスラップ)。85点以上で Lowline をプレゼントしています(5章)
- 自分の譜面:Lowline・Guitar Pro・MusicXML のファイルを開けば、どの曲でも採点できます(1回16小節まで)。譜面が無ければ、ブラウザで打ち込むこともできます
03
使い方
1. ベースをつなぐ
パソコンの Chrome・Edge・Safari で Tightline を開いて、「マイク・インターフェースを使う」を押します。ブラウザにマイクの使用を許可すると、つながります。
- オーディオインターフェースがいちばん確実です。ベースを直接つなぐので、ほかの音が混ざりません
- パソコンのマイクでも使えます。そのときは、クリックやドラムが録音に入らないよう、ヘッドホンで聴いてください
- Bluetooth のイヤホンは使えません。音の遅れが毎回変わるので、タイミングを正しく測れません
- エフェクトはかけずに、素の音で弾くのがおすすめです
2. レイテンシー(機材の遅れ)を測る
インターフェースやパソコンを通ると、音はほんの少し遅れて届きます。これを測っておかないと、ぴったり弾いても「遅い」と出てしまいます。最初に1回だけ、「テスト譜面で測る」を押してください。
クリックとドラムに合わせて、開放弦を8分音符で16回弾くだけです。測った遅れの分を、このあとの採点で差し引きます。
測るたびに数 ms は揺れますが、±20ms 以内はタイミング満点なので、点数には出ません。気になるときは「確かめる」でもう1回弾くと、合っているかを答え合わせできます。インターフェースを替えたときや、バッファサイズを変えたときは測り直してください。
3. 曲を選んで REC
曲を選んだら、REC を押します(スペースキーでも始まります)。1小節のカウントのあとに TAB が右から流れてくるので、黄色い線のところで弾きます。最後まで弾くと、自動で採点が始まります(弾き終わってすぐ STOP を押しても大丈夫です)。
弾く前に決められることは、こんな感じです。
| 項目 | できること |
|---|---|
| 小節 | 何小節目から何小節目まで弾くか。苦手な所だけの部分練習に |
| 速さ | 50〜100%。遅くしても音程は変わりません |
| お手本を聴く | 譜面どおりの音を、先に聴いておけます |
| ミキサー | クリック・ドラム・お手本の音量。ドラムはベースラインに合わせて叩きます |
| 表示 | 下の段を TAB 譜か五線譜に。大きさは 75〜200% |
点数が自己ベストとして残るのは、元の速さで全部の小節を弾いたときです。
04
結果の見方と、練習へのつなげ方
タイミングのずれ:走り派か、もたり派か
左の「タイミングのずれ」の帯には、1音ずつのずれが縦線で並びます。真ん中の 0 より左は早い(走り)、右は遅い(もたり)です。線が片側に寄っていたら、あなたの癖です。
ひとこと:どの拍でずれるか
右側の「ひとこと」がいちばん役に立ちます。全体のずれだけでなく、拍の頭・8分の裏・16分の裏・3連のうち、どこでずれやすいかまで教えてくれます。たとえば「8分の裏が 26ms 遅れがちです」と出たら、表はちゃんと弾けていて、裏で遅れているということです。
ほかにも、違う音や弾けていない音がどの小節にあるか、休符で音が残っている小節、音の大きさのばらつき(±dB)が出ます。
譜面全体:どの音がずれたか
下の「譜面全体」では、1音ずつ判定の色が付きます。音を押すと「12ms 遅い・音程 OK」のように細かく見られます。
練習のしかた
- 「ひとこと」で、いちばん大きい問題を1つ選ぶ(ずれやすい拍・音が残る小節など)
- 「苦手な小節を練習」を押す。点の低かった小節だけを、75%の速さで弾けます
- その1つだけを意識して、何回か弾く
- 元の速さに戻して、全体を通す
「自分の演奏を聴く」「お手本と重ねて聴く」で、ずれを耳でも確かめられます。点数と音を両方使うと、ずれの感覚がつかみやすくなります。
100点は、かなり難しいです
私が TAB どおりに弾いた本物の録音(自分のバンドの曲など40区間)を採点すると、平均は約91点でした。タイミングが完璧な Lowline の再生音でも、約98点です。80点台が出たら、十分にちゃんと弾けています。
採点の正確さも測っています。1割の音のフレットを1〜2つずらした譜面で採点すると、ずらした音の84%を「違う音」と見つけ、合っている音を間違って「違う」と言ったのは3.5%でした。弱いところもあって、1オクターブ下で弾いた間違いや、ハンマリング・スライドで着いた音の高さまでは見分けられません。
05
最難関に挑戦する
最初の画面のいちばん上にある「最難関」は、私のバンド été の「言ゥ虎pia」のイントロです。5弦のスラップで、サム・ゴースト・プルが16分で詰まった8小節(BPM 115・106音)。本物のバンドの音(ドラムとギター)と一緒に弾けます。
85点以上を出した方には、Lowline をプレゼントしています。結果に出る「録音を提供して応募する」から、録音とメールアドレスを送ってください。私が録音を聴いて、ご本人の演奏だと確かめたら、Lowline のライセンスをメールでお送りします。期限も人数の上限もありません(予告なく終わることはあります)。もう Lowline を持っている方は、ほかの人に贈れます。
ランキングと、結果のシェア
定番フレーズと最難関には、ランキングがあります。ニックネームを決めて「参加する」と、自己ベストが載ります。送るのはニックネームと点数だけです。私も「Naoto(été)」の名前で参加しています。抜いてください。
「結果をシェア」を押すと、点数と1音ずつの判定を並べた画像ができます。X や Instagram に貼って、友だちに「この曲、何点出せる?」と挑戦状を出せます。
FAQ
よくある質問
- 本当に無料ですか? 登録はいりますか?
- 無料で、登録もいりません。ページを開けばすぐ使えます。
- 録音はどこかに送られますか?
- 録音も採点も、あなたのブラウザの中だけで行います。送るのは、ランキングに参加したときのニックネームと点数だけです。90点以上で出る「録音を提供する」(Lowline の解析の改良に使います)や、最難関の応募を自分で押したときだけ、録音を送ります。
- スマホでも使えますか?
- スマホのブラウザでも開けますが、TAB が小さくなるので、パソコンのほうが弾きやすいです。
- どの音もずれている、と出ます
- 「どの音も同じだけずれています」と出たら、レイテンシーが合っていません。テスト譜面で測り直してください。Bluetooth のイヤホンは使えません。
- 5弦ベースでも使えますか?
- 使えます。最難関は5弦の譜面です。自分の譜面なら、譜面に書いた弦の数で採点します(定番フレーズは4弦の譜面です)。
- ピックやスラップでも採点できますか?
- できます。設定の「弾き方」で、指・ピック・スラップを選んでください。音の立ち上がりの聞き取り方が変わります。
- 自己ベストの演奏は残りますか?
- 曲ごとに、自己ベストの録音と結果がブラウザに残ります。いつでも聴き直せて、WAV で保存もできます。
作った理由
カラオケの採点みたいに、ベースも弾いたら点数が出たら、練習がもっと楽しくなるのでは。そう思って作りました。
中身は、私が作っているベースの TAB 譜エディタ「Lowline」の、録音から TAB を作る解析の技術を使っています。Lowline で作った自分の曲の TAB を開けば、その曲を採点できます。
ぜひ1曲弾いてみて、点数を教えてください🕺
こちらの記事もどうぞ:ベースのTab譜動画の作り方